『となりのトトロ』（1988年）や『君たちはどう生きるか』（2023年）の
音楽を創作・プロデュースされた音楽家の久石譲さん(74歳)が
2025年2月27日-28日のボルドー公演と
3月2日-3日に予定されていたパリ公演への
出演を中止したことが話題となっています。
体調不良が原因との事です。
こちらの記事では音楽家・久石譲さんの
これまでの経歴と今回コンサートへの出演中止の
原因となってしまった体調不良の詳細について
調査をしていきます。
久石譲さんの経歴
久石譲(本名：藤沢守)さんは
1950年生まれで現在は74歳。
長野県の出身です。
芸名である久石譲は
ミュージシャン「クインシー・ジョーンズ」の
字面から取られたそうです。
※クインシー・ジョーンズ → 久石譲
宮崎駿監督や北野武監督の映画音楽を担当した事でも
有名です。
４歳からヴァイオリンを習い始め
中学生の時にはブラスバンド部で
トランペットを担当されていたようです。
そしてこの頃から作曲家を志します。
そして20歳の頃にミニマルミュージックに出会い
影響を受けます。
ミニマルミュージックというのは
同じフレーズを反復しながら展開していくのが
特徴的な音楽でテリー・ライリー、スティーヴ・ライヒ、フィリップ・グラスらが
代表的な音楽家として知られています。
特にスティーヴ・ライヒの
「18人の音楽家のための音楽」は有名で
美しいフレーズを反復しながら展開していく
壮大な音楽は久石譲さんの作品の抒情性にも
通じるものを感じます。
しばらくはミニマルミュージックの
音楽家として活動しますが
1980年ごろより
日本でも多くのファンを抱える
ブライアン・イーノやクラフトワークらの
音楽に影響を受けてポップスに転向
そして1984年に『風の谷のナウシカ』の音楽を担当します。
この頃から久石譲さんの聴くと懐かしい気持ちになる
抒情性と音楽から映像が立ち上がってくるような
強い視認性が既に発揮されていますね。
抒情性の原点は？
久石譲さんの音楽の魅力として
その独特の抒情性と強い視認性が挙げられます。
『風の谷のナウシカ』や北野武監督の
「菊次郎の夏」や「Dolls」の音楽を担当した久石さん。
それらの音楽に共通するのは聴くと
どこか懐かしい気持ちを感じることと、
音楽から映像が浮かび上がってくるような
強い視認性です。
これら久石譲さんの魅力はどこで形成されたのでしょうか。
父に連れられ年間300本の映画
久石譲さんの音楽の原点
それは幼少期に父親に連れて行ってもらった
映画館にあるように思います。
4歳の頃から父親に連れられて
なんと年間300本もの映画を見ていたという久石さん。
映画のだいご味は映像と音楽が共存して
相互に作用しながら物語が進んで行く点です。
つまり久石さんの音楽体験は常に映像と一緒でした。
この事からも久石さんは音楽を映像的な感覚と一緒に捉えていて
「こういう映像を音楽で再現するとこうなるな」という風に
作曲をする際にもその映像的な感覚を意識しているのではないでしょうか。
それが久石譲さんの視認性の高い音楽の原点であるように思われます。
そして映画音楽に触れて育った久石さんの音楽が
映画音楽にマッチするのもうなずけますね。
特に「菊次郎の夏」で使用されたピアノの主題歌は
メロディーを聴いただけで菊次郎の夏の風景が
目に浮かんできます。
久石譲さんの映画音楽家としての道は
4歳の頃に決定していたのかもしれません。
体調不良の原因は？
今月27日・28日のボルドー公演と、
3月2日・3日に予定されていたパリ公演を
体調不良により中止した久石さん。
体調不良の原因は公表されていない様です。
しかし、ここ最近の活動はめまぐるしいものがあり
2024年4月に英ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団のコンポーザー・イン・アソシエーションに
就任した事からその多忙さに拍車がかかったのにも関わらず
さらに2025年4月から日本センチュリー交響楽団で、音楽監督への就任も
決定している久石さん。おそらく日本センチュリー交響楽団への就任に向けて
準備に追われていたことでしょう。
そんな中で徐々に久石さんの体に疲労が蓄積していき
体調不良を招いたのではないでしょうか。
特に久石さんは楽曲制作に入ると
採算を度外視した楽曲を作ってしまったり
食事にも気を掛けなくなるなどのエピソードがあります。
音楽に集中するがゆえに時には
自身の健康も犠牲にすることがあったことは
想像にかたくありません。
加えて久石さんは現在74歳ですので
そうした条件が重なった結果
今回の体調不良に繋がった可能性があります。
まとめ
日本だけでなく世界で活躍をされている
久石譲さん。
今はゆっくり休んでまた元気な姿を見せてほしいですね。
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